【2021年】事業再構築補助金利用で経営者が検討すべきウェブ施策

経済産業省より、事業再構築補助金の概要が公表されました。今回は補助金の内容を簡単におさらいした後、ウェブ施策を検討する上で留意したい点について解説していきます。

目次

事業再構築補助金とは

  • 新分野展開や業態転換に取り組む中小企業・中堅企業が対象(※要件詳細はこちら)
  • 中小企業は通常枠で「補助額100万円〜6,000万円」「補助率2/3」
  • 2021年3月から公募が開始される予定
  • 補助対象経費に広告宣伝費・販売促進費が含まれる
  • 申請には、「認定支援機関」で事業計画を策定する必要がある。

中小企業の活用イメージ

経済産業省:事業再構築補助金リーフレットより

経済産業省がリーフレット裏面で挙げている活用例を見ると、15の事業例に対して、4例(上記画像の黄色枠)がネット販売、オンライン等の文言で直接的に「システム」あるいは「ツール」としてのウェブ活用が盛り込まれています。

また、黄色枠で示した例以外をみても、「事業を転換する」「新規事業に参入する」とした場合、告知・集客といった面でウェブを活用しない選択肢はないでしょう。

事業計画時に検討したいウェブ活用施策と留意点

具体的にどのようなウェブ施策を検討する必要があるのでしょうか。

事業再構築補助金の申請に当たって、認定支援機関と事業計画を策定する必要があります。認定支援機関となる金融機関・商工会議所は一般的に、事業計画の策定支援に長けていますが、ITリテラシーが高い担当者ばかりとは限りません。下記のような広告宣伝費内訳は安易に計画に盛り込まれがちです。

■広告宣伝費内訳
ホームページ制作◯◯万円
ネット広告◯◯万円

上の内訳が一概に全て間違っている訳ではありません。しかし「事業に関するホームページを作って、ネット広告で集客する」は短期的な売上獲得には向いていますが、今回のように事業そのものの転換時には適切ではない可能性が高いです。

なぜなら、事業として中長期的な成長のためには、広告費を垂れ流すよりもウェブを活用して「顧客と非対面での関係性を構築すること」に比重を置く必要があるからです。

具体的には、「ユーザーに役立つ知識系コラム」の制作であったり、BtoCなら「LINE等のチャットツール」で利便性向上・関係性を構築・維持させる施策は検討する必要があります。

また、これらの施策を盛り込む際、「誰がどのようなコンテンツをいつ配信するのか」業務フローレベルにまで踏み込んで検討する必要があります。専任でない限り、通常業務と並行して新たな分野の業務を行うのは容易ではないので、まずはKPI(目標)と優先度を設定します。

さらに若手社員をウェブ担当に任命して、「定期的に更新しといてね」と指示するだけでは不十分です。重要なのに抜けてしまいがちなのは、コンテンツの中身です。届けたい層に対して、どのようなコンテンツを配信していくのかは、重要な項目なので一担当者に丸投げせず、経営者が踏み込み助言を与えるべき領域です。

ここまでを総括すると、下記の通りになります。

  • 「集客はネット広告」と安易に決定し依存するのは危険。
  • 「知識系コラムの制作」「LINE活用等の問い合わせ導線の整備」は、ホームページ制作項目の中に組み込んでおく必要性あり。
  • ウェブ施策は単にシステム導入で終わるものではない。業務フローをごっそり変えるレベルまで影響範囲が大きいと認識して計画すべき。

認定支援機関だけではなく、信頼できるウェブ制作会社と事前に相談しておくことをお勧めします。

静岡県で事業再構築補助金申請をご検討の企業様へ

コロナの影響で、新たな事業計画策定時にはウェブ施策の立案は必要不可欠なものとなりました。その計画を認定支援機関に一任してしまうと、ウェブの分野に関しては十分な検討がされないまま申請・承認となってしまう可能性があります。

今回の補助事業に関しては、商品・サービス単位ではなく、事業単位で事が動く大掛かりなものとなりますので、ウェブ施策に関しては、これまで以上に十分な検討が必要です。

弊社では、これまでに認定支援機関(富士商工会議所・しずおか焼津信用金庫・島田市商工会・沼津信用金庫等)と連携して持続化補助事業に取り組んでおります。

また、私はこれまで金融機関勤務を経て、フリーランスウェブデザイナー・ウェブ制作会社経営者となりましたので、それぞれの立場を経験した事で、何かお役立ちできる事があるのではないかと思います。是非一度ご相談ください。

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