既存顧客や名刺交換をした人たちに送るメルマガ。SNS全盛のこの時代にメールを使った集客施策は、どこか古臭い印象を感じる方も多いでしょうが、ビジネスにおいてはまだまだ有効な手法です。
ここでは、メルマガの優位性や始める方法についてご紹介します。
メルマガの有効性
メルマガは、既存顧客や配信希望者を対象にメールで情報発信を行う施策です。SNSやチャットでのコミュニケーションが一般的な今日においても、多くの企業ではメルマガが活用されています。
なぜ、いまだにメルマガが使われているのでしょうか?
その理由には、メルマガだからこそ得られる2つの利点が関係しています。
- 好きなタイミングで顧客と接点を作れる
- 費用がかからない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
好きなタイミングで顧客と接点を作れる
メルマガは送信したタイミング=受信するタイミングです。メールが届いたタイミングで、相手のスマホやPCには受信の通知が表示されます。これはつまり、送信者の好きなタイミングで、顧客との接点を持てることを意味します。
ブログ発信やリスティング広告であれば、ユーザーが検索して初めて表示されるため、メルマガのような自由度は得られません。
「期間限定のキャンペーン」「イベントが開催直近で情報をすぐに届けたい」といった場合でも、すぐに見てもらえることは、メルマガの大きなメリットです。
費用がかからない
基本的にメールを送るだけなので、費用はかかりません。
メルマガを配信する際は、専用サービスを利用するケースも多いですが、中小企業の規模であれば無料で使えるサービスも数多くあります。
そのため、費用をかけることなく始めることが可能です。
メルマガが適しているケース
メルマガを送るためには、送り先となるメールアドレスが必要です。そのため、すでに既存顧客を抱えているような事業者であれば、メルマガに取り組むメリットは非常に大きいです。
逆に不向きなケースとしては、顧客からのリピートが基本的に存在しないビジネスが挙げられます。例えば、結婚式場などを運営している場合、基本的にリピートを促すイベントではないため、メルマガは適していないでしょう。
メルマガを送るときのポイント
メルマガは集客を強化するための施策です。単にメールを送るだけでは、集客にはつながりません。
これからメルマガ配信を始める人が、しっかり集客につなげるための3つのポイントを解説します。
反応率が高い時間帯に配信する
メールの開封率は時間帯によって大きく異なります。
例えば、読者の多くが会社員の場合、出勤前の8時頃、もしくは昼休憩中に配信することで、メルマガの開封率が高まります。
8時頃はちょうど通勤の時間帯で、電車内でスマホを見ている人が多いです。そのタイミングでメルマガを配信すると、開封してもらえる可能性が高まります。また、昼休憩中も業務から離れているタイミングですので、見てもらえるケースが多いです。
ただ、こうした反応の良い時間帯はあくまで目安で、読者の特性によって調整してください。仮に読者の多くが会社員であっても、地方住まいの人が多ければどうでしょう?地方では車での通勤が一般的ですので、逆に開封率が下がってしまうかもしれません。
メルマガの読者の特性に合わせて、配信時間を考えることが大切です。
配信の成果を測定する
メルマガを送りっぱなしで満足するのは非常にもったいないです。その配信によってどれだけの成果があり、改善箇所を見つけることで、より大きな集客効果につながります。
ただ、普段使っているメールサービス(Gmailなど)で配信すると、メルマガの成果を計ることができません。
そこでおすすめのサービスが「SendGrid」です。
SendGridでは、メルマガの開封率やリンクのクリック率、配信先のリスト分類まで行えます。さらに、月間12,000通までの配信であれば無料で利用できるため、中小企業であれば非常におすすめのサービスです。
メルマガを配信するたびに「どれだけの人が開封してくれたのか」「どうすれば反応する人が増えるのか」といった分析を繰り返し、改善していきましょう。
個人に送るメールであることを意識する
自社の商品やサービスに興味を持ってもらうために、営業色の強いメールばかりを送ってしまうのはNGです。
配信する側から見れば、一度に複数の読者へメールを送信していますが、受け取る側からすれば、1対1のやりとりです。
1対1のメールにもかかわらず、ずっと営業を繰り返されると誰でも嫌に感じます。そして、一度ネガティブな印象を抱かれてしまうと、そこから好感度を上げることは困難です。
商品やサービスを売り込むのではなく、読者にとって役に立つ情報発信に徹底する姿勢が大切です。
メルマガを送るための準備
メルマガを行うにあたって準備することは、以下の2つです。
- 既存顧客のメールアドレスを整理する
- メールの文章を作る
既存顧客のメールアドレスを整理する
すべての既存顧客に向けて、メールを一斉送信するだけだと効果的ではありません。
例えば、メールアドレスの中にも「商品を1回購入してくれた顧客」「リピート購入してくれた顧客」「お問い合わせをくれたが購入には至らなかった人」など、さまざまだと思います。いま挙げた人たちだけを取っても、商品を購入してもらうためのアプローチ方法は異なります。
そのため、まずは既存顧客のアドレスを整理し、グループを作って分類していくことから始めましょう。
メールの文章を作る
アドレスの分類ができたら、実際に送るための文章を作っていきます。ここで注意したいことは、いきなり商品を売り込むのではなく、見た人に役立つ情報提供に徹することです。
メルマガは定期的に送るものです。もし、メルマガを受け取るたびに、営業のような売り込みが続けられたらどうでしょう?正直、うっとうしく思います。
そこで、メルマガの内容としては、お役立ち情報を盛り込むようにしてください。例えば弊社の場合だと「事業者様が使えるような新しい助成金の情報のご案内」や「企業のウェブ担当者に役立つ情報」を配信しています。
こうした配信は、短期的な売上につながることは正直難しいです。しかし、弊社のメルマガが役に立つと判断してもらえれば、配信のたびに事業者様との接点が生まれることになります。そうすると、ウェブについて検討する機会があったとき、発注先として弊社のことを思い出してもらえるのです。
これからメルマガを始めようとしている事業者の方は、どんな情報を届ければ役に立ててもらえるかという視点で、内容を考えてみてください。