【すぐできる】ホームページのCVRを改善する9つの施策を解説

「サイトに流入はしている。それなのにコンバージョンが少ない。」

これは多くの事業者が抱える悩みです。コンバージョンを増やそうとせっかくリニューアルしたのに、逆に落ち込むケースもしばしば見られます。

サイト内には、ユーザーが離脱するポイントがいたるところに存在します。もし、サービスについてしっかり訴求しているのに、コンバージョンにつながらないのであれば、UIやデザインに問題を抱えているかもしれません。

この記事では、CVRを改善する9つの施策をご紹介します。次の一手にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

CVR改善とは

CVR(コンバージョンレート)とは、サイトに訪れたユーザーの中で成約に至った割合を示す値です。100人のユーザーのうち1人が購入した場合、CVRは1.0%になります。

CVRは商品の購入のほかにも、資料請求やお問い合わせ、会員登録などさまざまです。ECサイトであれば商品購入がCVになり、BtoB企業であれば顧客のリード獲得につながる資料請求がCVであるなど、サイトを運営する目的によってCVRとして扱う指標も変わります。

Webでの集客に力を入れるのであれば、CVRを改善することは非常に重要です。なぜならCVRが低い状態では、どれだけ集客しても成果にはつながりにくいからです。広告で流入数を増やすだけでなく、サイトのCVRを改善することで成果が出やすい状態を作り出すことが欠かせません。

CVRの計算方法

CVRは以下の計算式で算出可能です。

CVR=CV数(成約数)÷セッション数×100

CVRはサイトでのCV数(商品購入、資料請求など)を閲覧数で割ることで導くことができます。自社サイトへのセッション数が1,000のうち、2件の資料請求があった場合、CVRは0.2%となります。

CVRの計測方法

CVRは計算によって算出することも可能ですが、Google Analyticsを使えば無料で計測できます。運用しているサイトをGoogle Analyticsに連携し、CVを設定することで、自動的にCVRが表示されます。

CVR改善施策に取り組む前に、サイトの状態を正しく把握できる環境を用意することから始めましょう。

CVRの目安

一般的にCVRの目安は2%程度と言われています。ただ実際には、扱う商材はもちろん、業界によっても大きく異なります。

例えば、ECサイトでは明確な購入意思を持たないユーザーも多く存在しており、CVRは低い傾向にあります。一方で、金融業界のサイトでは緊迫の課題に迫られて訪問するユーザーが多いため、CVRも高い傾向にあります。

また、何をCVとして扱うかによってもCVRは大きく変動します。サービス契約をCVとする場合と、サービス案内の資料請求をCVとするかでは、難易度が格段に違います。

CVRが低い要因

CVRが低い要因はさまざまですが、大きくは以下の3つに分類されます。

  • サイトの内部構造が不適切
  • ニーズを満たすための情報が不足している
  • 入力フォームのUIが不適切

それぞれ解説します。

サイト導線が不適切

サイト導線とは、コンバージョンに至るまでの道筋です。

導線が悪いサイトでは、知りたい情報を瞬時に見つられず、ユーザーがストレスを感じるきっかけになります。そうなると、いくら魅力的なサービスを提供していたとしても、コンバージョンにはつながりにくいです。

ニーズを満たすための情報が不足している

企業がユーザーに伝えたい情報と、ユーザーが本当に知りたい情報は往々にして異なります。言い換えれば、ユーザーが知りたいことを適切に並べておくことで、サイトのCVRは向上します。

サイトに訪れるユーザーはどんな人なのか、その人たちが成約に至る上でどんな情報を必要としているのかなど、ユーザーについて深く知ることが、CV数の増加およびCVRの改善につながります。

入力フォームのUIが不適切

ユーザーがフォームページまで来てくれたら一安心。そんなことは決してありません。

ちょっとした使いづらさ、分かりづらさが原因で、離脱につながることは大いにありえます。フォームページに訪れるユーザーは、かなりの検討層であるため、ここで取りこぼすのは避けたいところです。

CVRを改善する9つの施策

情報の優先度を明確にする

多くの企業では、お知らせをファーストビューの直下に設置しますが、コンバージョンの観点で見ると、この位置には不要です。設置するにしても、大々的にお知らせを載せる必要はありません。

Webページはスクロールして見られるため、上部にある情報の方が当然よく見られます。もちろん、ユーザーが求める情報がそこになければ、スクロールするまでもなく離脱されます。そのため、優先度の高い情報をはじめに見てもらわなければ、その時点で離脱につながり、ユーザーにとって必要な情報を見てもらえずに終わってしまうのです。

情報はいくらでも載せられますが、見てもらえるのは一部です。情報の優先度を明確にした上で、記載する内容、順番を考えなければなりません。

訴求文言を具体的な内容に変える

サービスや自社の強みを記載するとき、具体的な言葉でなければユーザーには刺さりません。

例えば、配送会社のサイトで、ファーストビューとしてより訴求できるのはどちらでしょうか。

・スピード配送

・明日の朝には届きます

おそらく、後者の「明日の朝には届きます」という言葉のほうが、興味を持つユーザーは多いです。

なにか訴求するとき、その内容が具体的であるほど反応が得られます。なぜなら、ユーザーがサービスを利用するのは、何かしらの課題を解消することが目的だからです。そのため、サイトに訪れる人がどんな課題を抱えているのか把握しなければ、具体的な訴求はできません。

そのために、まずは顧客の悩みをリストアップしましょう。箇条書きでもいいので、とにかく数多く出します。そして、同様にサービスとして提供できる価値も書き出していきます。その中で、顧客の悩みに対し、サービスとして提供できる価値とマッチした内容が、顧客に刺さる文章になります。

いまのサイトの文章に具体性があるか、一度確かめてみてください。

ユーザーの遷移数を減らす

基本的に、サイト内ではページを遷移するたび、ユーザーの数が減っていきます。つまり、お問い合わせまでに必要となるページ数が多いほど、コンバージョン率も下がることになります。

もちろん、すべての情報を少数のページでまとめることには限界があります。そのため、まずはすべてのページに対して、ユーザーがコンバージョンに至るまでにどんな役割があるのかを見直すことがおすすめです。そうすることで、コンバージョンまでの道筋を整備することができます。

ボタンと遷移先のページの内容を一致させる

多くのサイトでは、別のページへ遷移させるためにボタンを使用します。そのとき、ボタンのテキストと次のページの内容を一致させることが大切です。

例えば、サービスページから料金ページへ遷移するとき、ボタンに以下のような文章を入れるとします。

・詳しく見る

・プランごとの料金を見る

「詳しく見る」の場合、遷移先ではサービスのより詳細な情報が書かれているように感じます。そのため、クリックした後のページが想定の内容と違っており、余計な迷いが生じてしまうのです。

一方で「プランごとの料金を見る」であれば、料金について記載されていること、そしてプラン別に料金が記載されていることを、クリックする前から伝えられます。

このように、ユーザーに迷う隙を与えないことも、UIを改善する上で大切な要素です。

コンバージョンボタンを画面に固定する

コンバージョンボタンを、常に画面へ表示させることで、コンバージョン数の増加が期待できます。もちろん、スクロールに合わせてコンバージョンボタンを追従させても問題ありません。

常に表示させておくことで、ユーザーの興味が最も高まった瞬間に、フォームページへ遷移してもらえます。

ただ、コンバージョンボタンを目立たせるために、表示域を無闇に広げることはユーザービリティの低下につながります。ユーザーによっては、情報を見る上で邪魔に感じるケースもあるため、任意で非表示にできるよう設定しておくといいでしょう。

フォームページ内の不要なリンクはできるだけ外す

フォームページではお問い合わせに関する情報以外、できるだけ外すことが望ましいです。例えば、通常のページでは表示させているヘッダーやフッターも、フォームページだと外してしまいます。

フォームページに訪れたユーザーの中には、問い合わせを決めかねている人も存在します。そんな状況では、ちょっとしたリンクも離脱に影響する要素となります。

グローバルナビゲーションはもちろん、「前のページに戻る」といった、ページ遷移を促すリンクは、コンバージョンを増やすという観点では不要です。

フォームの入力項目を最小限にとどめる

フォームの入力項目が増えると、コンバージョン率が下がる傾向にあります。項目が5つのときがも最も高く、5つを超えたあたりから低下するようです。

Which Types of Form Fields Lower Landing Page Conversions?

また、ユーザー自身に文章の入力を求める項目は、離脱への影響が非常に大きいです。実際に、文章の入力欄が3つを超えた段階で、離脱率がぐっと上がります。

Which Types of Form Fields Lower Landing Page Conversions?

お問い合わせのきっかけを知りたいときに自由記述欄を用意することは、コンバージョンの観点では不適切です。そもそも、明確なきっかけを認識しておらず、思い出すのに苦労するユーザーも多いでしょう。そのため、ドロップダウンやチェックボックスなど、あらかじめ選択肢を用意しておくことで、ユーザーの手間を省くことができます。

企業側からすると、濃いリードを獲得するために、質問事項を増やしたい気持ちは分かります。ただ、それで離脱されてしまっては本末転倒です。ユーザーがフォームを入力する上で、少しでも障壁に感じることは解消しましょう。

フォームではどれが必須項目であるか明確にする

フォームに必須項目を設ける場合、どれが必須であるのか明確に分かるようにしましょう。
必須項目に「​​*」を付けているフォームも数多く存在しますが、「​​*」が必須だと認識できるとは限りません。また、視認性の観点からしても「必須」であることを明確に示す印をつける方が、ユーザーは迷わずに入力できます。

フォームにおいて大きなストレスを感じるひとつに、確認ボタンを押したとき、入力不備のアナウンスが表示されることがあります。せっかく終わったと思ったのに、さらにタスクを積み上げられれば、誰でもうんざりします。

そのため、必須項目が表示されずに進まれた時点でメッセージを表示するなど、ユーザーのストレスを軽減させる取り組みも大切です。

申し込み完了までの手順を提示する

フォームの項目が多いとき、ユーザーには「いつ終わるの?」という不安が生まれます。フォームが複数ページにまたがる場合には、尚更です。

そんなときは、完了までのステップを表示させ、現時点での立ち位置を示すことが有効です。

完了までのゴールを見える化することで、「まだ終わらないの?」という不安を払拭できます。合わせて、完了までのどの段階に位置しているのか示すことも、離脱の抑止につながります。

もちろん、いくらステップを表示したところで、膨大な入力項目があればユーザーに負担がかかることは変わりないため、最小限の項目に絞ることは大前提です。

まとめ

入力数が多くても、UI・デザインが不適切なサイトであれば、コンバージョンは発生しづらいです。UI・デザインを改善し、サイトのCVRを引き上げることで、コンバージョン数の増加につながります。

ただ、実際にサイトの改修を進めていると、社内では対応しきれないことが多いです。テキストの変更程度あればすぐに対応できても、インパクトの大きい施策になるとそうはいきません。その場合は、制作会社に依頼するなど、外部リソースを活用することで、効率的に改善を進めることが可能です。

今回ご紹介した施策は、あくまで一例にすぎません。実際には、お客様のサイトを拝見した上で、課題に合わせた解決策をご提案します。いまのサイトに悩みを抱えている方は、お気軽にご相談ください。

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