なぜターゲットを決める必要があるのか?
ターゲットが違えば、届けるべき情報は変わります。就活サイトで考えてみると、ターゲットが新卒の求職者なのか、中途の求職者なのかで、記載する内容は全く異なりますよね。
もしターゲットが決まっていない状態で制作を進めると、当然成果は得られません。そこから小手先の修正を行ったとしても、効果がでないことがほとんどです。そのため、どんなウェブ施策を行うにしても、ターゲットを決めることは欠かせません。
また、ターゲットを考える際は、想像だけで決めつけるのはNGです。
「うちの製品はこんな人が使ってくれるだろう」
「この機能はこんな会社に役立つはずだ」
もちろん、こうした意見が正しい可能性もあります。しかし想像のイメージが実態とズレていると、ターゲットではない人に訴求することになりますから、当然効果は出ません。言ってしまえば、鉛筆が欲しい人に消しゴムを訴求しているようなものなのです。
では、ターゲットを決めるにはどうすればいいのでしょうか?
既存のお客様がいちばんのヒント
既存のお客様は、自社の製品に何かしらの魅力を感じてくれた人たちです。そうしたお客様たちに共通する特徴を見出すことで、自社の製品を購入してくれるリアルなターゲット像が浮かび上がります。
過去のお客様の情報を見ていると、面白い発見がよくあるものです。
「若者向けの商品のつもりだったけど、実際は30〜40代のお客様が多かった」
「県内でも特定のエリアだけ、なぜか販売数が多い」
など、既存顧客の中には、集客のヒントが眠っています。
これまでのお客様の情報を見つめ直すことで、事業のターゲットを明確にしましょう。
ターゲットはネットで調査することも可能
事業者によっては、顧客の情報を収集していないケースも多いでしょう。
そんなときは、ネット検索でターゲットを調査することも可能です。例として、ここでは「腰痛で悩む人」をテーマに調査してみましょう。
まずはGoogle検索で「腰 痛い」と入力します。
そうすると、サジェストには「原因」「急に」「病院」といったキーワードが追加で表示されます。
ここから想像できることは、突然の腰痛に悩んで検索している人が多いということです。そのため、仮にホームページを作るのであれば、突発性の腰痛に悩む人向けの情報を記載すると効果的でしょう。
ここからさらに深掘ります。「腰 痛い 急に」をGoogle検索に入力してみましょう。
「20代」というキーワードがありました。
ここから分かることは「腰痛といえば高齢のイメージがあったのに、実は20代で悩んでいる人が多いようだ」ということです。
つまり、単に腰が痛い人に向けた情報だけではなく、20代で急に腰が痛くなった人に向けた情報を記載することで、より集客できる内容に近づきます。
Google検索から導けるターゲットはあくまで仮説ですので、自社の強みとはかけ離れたターゲット像が浮かび上がるかもしれません。そのため「既存顧客のデータを集められていないとき」「検索での傾向を掴むため」など、方向性を掴むための手段のひとつとして覚えておきましょう。